ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

YOSHII-LOVINSONの『TALI』先行インターネット視聴会がいよいよ明日に
迫って、そわそわと落ち着かない。
昨日などは何故か吉井和哉シヴァ神の格好で(頭に大きな髷を結わえ、
額に赤い印、薄衣を纏って)ステージに立っている夢を見る始末だ。
ヒンドゥー教の3大神(創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァ)の
一つシヴァは、破壊と再生、音楽と舞踏の神で破壊、恩恵、生殖、
創造という多面的な性格を持ち、旺盛な精力から生殖の象徴リンガの形で
祀られる一方、瞑想に耽る禁欲の苦行者としても描かれる事が多いそうだ。
シヴァの踊りは宇宙のリズムであり、彼の踊りは世界を滅ぼし、
また再生へと導いていくと言う。
シヴァ寺院のレリーフは、正に「Love Communication」PVでの
ロビンの足捌きだ。
多分今回の『TALI』の言葉の意味を調べた時に、インド音楽とかインドネシア語だとか、
そういう関連を感じていたからだと思う。
それにしても、ロビンが瞼を青紫に塗り麗々しく
化粧して輿に乗せられている夢を見るとは、何とも怪しい精神状態ではある。
気を落ち着けようと、先程届いた「うたくらべ ちあきなおみの世界」を聴いている。
先日ひょんな事から、ちあきなおみの歌う「朝日のあたる家(朝日楼)」を聴いて
その類い稀な歌声にノックアウトされて仕舞い、彼女の歌をもっと知りたくなったのだ。
CD10枚組みのBOXセットが出ている事を知り、幸いにも手に入れる事が出来た。
全166曲・・・私はちあきなおみと言えば「喝采」「矢切の渡し」くらいしか
知らなかったからとにかく圧倒された。
コーヒーのCM曲になった「黄昏のビギン」、「星影の小径」
しっとりと癒されるようで、それでいてもの哀しい響き、本当に上手いひとだ。
「朝日のあたる家(朝日楼)」これは何度聴いても泣けてくる。
娼婦に堕ちた身の諦観と愛する人を喪った哀しみ、捨てた故郷への懐かしさ、
肉親への情、それら全てがちあきなおみの歌声から迸って来た。
この人の歌う「朝日のあたる家」には、哀しみも辛さも全て包み込む
大きな愛の強さがある。
これだけの才能を持ち、歌う為に生まれて来たような人が、愛する人の死によって
一切の芸能活動を止めて仕舞った。
愛する人を喪う哀しみは、彼女にとっては11年という歳月も
癒してはくれないのだろうか。
彼女の持ち歌だけではなくこのBOXに収められている
古今の名曲も此れほどまで情感たっぷりに歌い上げているのだから、
この166曲が全て彼女が夫の喪に服して隠遁生活に入る前の曲であって、
それ以後の新しい曲が皆無である事がとても残念だ。
彼女が今もし歌う事があったなら、彼女の人生の機微を知り尽くした歌声は
どのような境地に達している事だろう。
彼女の心の平安を祈ると共に、稀代の歌姫の復活を願う。

ちあきなおみの11年という長い不在を考えると、明日吉井和哉
2年7ヶ月振りにその歌声を聴かせてくれるのは、我々ファンにとっては
長い長い時間だったけれど、
新曲が届くだけでも非常に嬉しい事なのだと改めて思う。
シヴァ神」の扮装を夢で見て仕舞ったから、もうどんな姿で現れようと驚かないよ。
YOSHII-LOVINSONとしてどんな音楽を打ち出して来るのか、期待でわくわくしてる。
THE YELLOW MONKEYとは、どう違うんだ?とか、
YOSHII-LOVINSONライブはどうなるのか?とか、
モンキーの復活は?とか、気になる事は一杯あるけれど、
今日こうやって、ちあきなおみ
聴いていたら、小さな事に思えて来た。
どうぞ、歌い続けて下さい。音楽を発信し続けて下さい。それが願いです。