ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

黒の舟歌

昨日の朝日新聞夕刊に
『YOSHII LOVINSONさん 暗闇から生まれたデビュー作』と
題されたインタヴュー記事が載ったそうだ。
WEBサイトにも掲載されていて、明るい笑顔で話すYOSHIIが写っている。
『現在37歳。「今は早くジジイになりたいですね。
中年を飛び越えて。中年はギトギトして嫌なんで」。そういって笑った。』だそうだ。
そりゃあ、脂ぎってギトギトしている中年男は嫌だけど、
脂っ気が無さ過ぎるのも、どうかと思うんだけどなあ。
キャンペーン中のラジオで、『最近すっかりスケベじゃなくなった。』とか
発言してたそうだが、マズイんじゃないでしょうか、それは。
話が飛ぶけれど、私は『at the BLACK HOLE』が出てから、
「黒」とか「闇」とかいう文字に敏感に反応するように為っているのだが、
今朝急に『黒の舟歌』を思い出した。
“男と女の 間には
 深くて暗い 河がある
 誰も渡れぬ 河なれど
 エンヤコラ 今夜も舟を出す

 ローエンドロー ローエンドロー
 ふりかえるな ローロー
 ・・・・・
 たとえば男は あほう鳥
 たとえば女は わすれ貝
 まっかな潮が 満ちるとき
 失くしたものを 想い出す

 ローエンドロー ローエンドロー
 ふりかえるな ローロー”

男と女の深淵を覗くような、愛欲の業を噛み締めさせられるような、
もの凄くエロチックな歌だよね。
YOSHIIには、随分昔にこれを歌った作家野坂昭如のような
老い方をして貰いたい。
『妄想老人日記』でしたっけ?
美女盛りとかバイアグラとか、良いじゃないですか。
スケベ心失くしたら吉井和哉じゃないですよ。
茹でた鶏のササミみたいになっちゃ嫌です。
でも『at the BLACK HOLE』にも吉井流エロティシズム顕在だよね。
「SIDE BY SIDE」の“縫う ゆっくりと縫う 愛の上下”とか
「BLACK COCK'S HORSE」の“でっかい性器をとがらせ・・・解ける静止画”。
“毛並み震わせ黒い穴につっこめ BLACK HOLE IN COCK”
「SPRIT'S COMING」の“固くなったし 太くなったし”もだ。
無理にフェロモン撒き散らせ、とは言いませんから、
自然に滲み出す妖しい気を今後も期待してます!