ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

THE YELLOW MONKEYというロック・ファンタジー

ROCKIN'ON JAPAN最新号にTHE YELLOW MONKEY初代担当だった
井上貴子さんの『PEAL LIGHT OF REVOLUTION・・・
その真珠色の革命史1989-2004』と題された特集が組まれていた。
「美と醜悪の二面性バンド」デビュー前から彼らに注目して、
彼らのLIVEの凄まじさ、一度触れたら蟻地獄に引きずり込まれて仕舞う
その魔力の大きさを伝えてくれていた彼女が、THE YELLOW MONKEYの結成、
デビュー、彼らの音楽シーンでの闘い振り、傷つき疲れた戦士達、休息、
そして・・・イエローモンキーというロックバンドの生き様を
振り返ってくれていた。
記事に挿入された過去の写真群を目にして、胸が締め付けられた。
8月2日のあの衝撃は、もう大分収まって来た積もりだったけれど、
JAPANの取材を受けていたその時々の彼らの状況やインタヴューを思い出すと、
色んな感情がわあーっと押し寄せて来て参った。
次号BRIDGEの表紙に使われる、1999年春、114本のパンチドランカーツアーを
終えた彼らを写したあの海辺でのフォト、無邪気に笑う4人の姿が愛しくて、
涙を抑えられない。
『ドロドロ変態恋愛と純愛を、おセンチなバラードと陵辱のハードロック』を
並列しながら、思春期の少年のような繊細さと円熟した大人の毒気と色気を
巧みに匂わせながら、THE YELLOW MONKEYは90年代を駆け抜けた。
私達ファンは、井上さんが喩えたように、彼等が描き出した
「THE YELLOW MONKEY」というロック・ファンタジーに酔い痴れたんだろう。
「物語の終焉」それは、私のようにファンタジーの世界に
居続けたいと願う者にとって何と残酷な事だろう。
けれど上質な物語には、ピリオドが必要なのだ。
「解散」がTHE YELLOW MONKEYにとって必要だった事が今は判る。
『THE YELLOW MONKEYへの依存』これは、4年前から充分自覚はしている。
どうにか自分の目と耳で自立出来るようにと努めて来た積もりだけれど、
まだまだ時間が掛かりそうだ。
井上さんも仰っているけれど、いつか彼等が4人自然に集まって音を出して、
自由に思う存分音楽を作れるそんな未来があればいいと、心から願う。

今号には『不器用すぎて誠実すぎたザ・イエロー・モンキーの
解散発表に寄せて』と題された兵庫慎司さんの記事も載っている。
解散時のBBSに溢れたあの声に感じた私の気持ちをハッキリ
述べて下さっているように思えて、スッとした。
私は「《初めて》自分が好きになったバンドの解散」だけどね。
でも、イエロー・モンキーは、これだけ解散に対して「怒り」の声を
あげさせたバンドなのだと言うことだ。
それって凄い事じゃないか。私は誇らしい気がするよ。
私の混乱は、まだまだ続くだろうけれど、
THE YELLOW MONKEYを愛する気持ちは変わらない。
声高らかに宣言します!