ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

I remember・・・

私が「bridge」最新号を手に出来るのは、
どんなに早くても10月1日になるだろう。
まだ時間が掛かるのにどうにも落ち着かなくて、4人の解散インタヴューを
読む前に観て置こうと思って、「1月8日東京ドーム」の映像を観た。
8月2日の解散の知らせ以来、THE YELLOW MONKEYの映像を封印して来たから、
このドームの映像は、衝撃が強すぎるだろうから観るなら「TRUE MIND」か
「RED TAPE」とか、楽しめる映像からにしようと思っていた。
けれど何故か今日、このドームライブ・・・実質的に最後のLIVEになった
この映像を観て置かなければいけない気持ちになったのだ。
案の定、LIVE直前の控え室でのメンバーの姿を目にした途端、
胸が苦しくなって来て、ちょっとヤバイんじゃないかと思った程だ。
でも尚更、使命感のようなものに突き動かされて見続けた。
SEでTHE BREAKAWAYSの「That's how it goes」あの軽快な曲!
あれが鳴り始めた時の一気に浮き立つ気持ち、あの興奮・・・あれは4年前の事だ。
黒いコートにサングラス、ギターを抱えた吉井和哉、エマ、ヒーセ、アニー、
ステージ上の4人にライトに照らし出されたあのシーンは何遍みても、
本当に格好良い。
「I LOVE YOU BABY」で一瞬UPになったアニーのあの表情に胸が掻き毟られる。
『なんでこうなるのI LOVE YOU BABY!』 それを言いたいのはこっちだ!

GIRLIE」から「天国旅行」へのあのゾクゾク来る流れの素晴らしさは
絶品だ。今日、涙腺が決壊したのは、「カナリア」でだった。
『DID YOU SLEEP WELL 震えるほど
 DID YOU SLEEP WELL 純粋だった』
《『もう一度 会いたいな』と》
《あおむけで眠りたい》
堪え切れずに声をあげて泣いた。

「パール」を歌った後に吉井は「楽しいね。コンサート楽しいね。」と
何ともいえない笑顔で客席に語りかける。
あの4人のLIVEは、もう無いんだ。
『とても演りたかった曲』と紹介して演奏された「峠」・・・
イントロ、ギターの調べ、ドラムとベース、吉井のヴォーカル、歌詞、
全てが私を魅了してやまない。
これ以上の曲に私は、この先めぐり会えるのだろうか。
本編が終わりアンコール時に、大阪ドームで味わった、すぐ目の前の花道先端の
特設ステージに彼らが現れた時以上の興奮を体験する事は 
出来るのだろうか。
THE YELLOW MONKEYの新曲に出会えない事も勿論だけれど、
この4人(+三国さん)のパワーが一つになって巻き起こした凄まじい
エネルギーの場にもう立ち会えないのだという事を改めて実感した。
「解散」という事実は、こんなにも残酷なものなのか。
『普通のノラ犬に戻ります!』って「WELCOME TO MY DOGHOUSE」を
掻き鳴らして去って行った後、会場には、GIPSY KINGSの「MY WAY」そして
BOB MARLEYの「No Woman,No Cry」が流れた。
“Little darlin' don't shed no tears
No woman, no cry”
“ Ev'rything's gonna be alright”

私は 決して忘れない。