ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

“それよりもこの愛を君にみせたい”

吉井が今回のレコーディングにエマを同行しないと知ってからずっと気になっていた。
先日の「BSスーパーライブ」と「J-POP」でのインタヴュー映像を見て
尚一層、その思いは強くなった。
最初は、ソロ第三作目、吉井和哉名義としては初のアルバムでは、
これまでとは違ったアプローチを吉井は考えているからだろう、
海外のミュージシャンに演奏して貰って、吉井和哉が理想とする
最高の音を録って来たいのだろうと思っていた。
各地の夏フェスへの参加がどんどん発表されて、蝦夷ロックへは、
『エマを連れて行く』発言も出た事だし、
『どうせ夏フェスにエマも出るんなら、きっと新曲もいくつか
披露されるだろうし、そんな事なら最初っからエマのギターで録ればいいのに。』
などと、楽観的に捉えようとしていた。
けれど、あのインタヴューの吉井の発言を全部通して振り返ると
どうしても不安を覚えるのだ。
「もっと遠くへ」「より新しい世界」を目指す吉井は、
私なんかが考えているよりもっとずっと遠くまで歩んで行って仕舞っているのではないかと。
『エマに苦渋を飲んで貰って』なんて言ってた不安げな吉井は、もう居ないのではなかろうか。
『バンドを組むかもしれないし』って呟いた吉井が描く近未来像には、
エマの姿がいないのではなかろうかと。
もっと明け透けに言えば、秋に予定されるツアーにエマは同行しないのではないかと
言う事だ。
ここでも何度も言って来た事だが、私は、吉井もエマもヒーセもアニーも、
どんどんソロ活動を頑張って欲しいと願っている。
それが結局は、いつの日かTHE YELLOW MONKEYの新しい扉を
開く鍵だと信じているからだ。
吉井和哉のLIVEツアーにエマのギターが無かったら?
考えたくも無い。
考えたくはないけれど、もう現実にそういう状況が訪れたら、どうなるだろう?
ツアー最終日の大阪城ホールでチケット売れ残り800枚だった事を考えれば、
エマ不在のツアーチケット売れ行きは、かなり厳しい状況に陥るだろう。
いかに良い曲を作り素晴らしいアルバムを出しても、地上波TVには殆ど露出しない
今の吉井和哉の姿勢では、新規ファン獲得の道は険しいだろう。
今年の夏、北海道から沖縄まで多くの夏フェスに出場して、新しいファン獲得の
チャンスがあるかもしれない。
フェスで彼らが出逢うのは、あの華のあるギタリストエマだ。
彼抜きのツアーでは、せっかく掴みかけた客の関心を削いでしまうかもしれない。
とはいえ、興行の為にエマの助けが必要だから一緒に組むというのでは、
それはそれで私は物凄く嫌だ。
吉井和哉の考えもエマの考えも、全くみえない現時点で
うだうだ考えるのは愚の骨頂だとは思うけれど、
悩むのも愛のひとつ、というより悩みはやがて快感に変わるので
仕方がないと開き直っている。