ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

僕らの音楽

6年振りの地上波TV出演だ。
第1曲目が「LOVE LOVE SHOW」で驚く。
この曲を夏フェスで演奏したと聞かされていたけれど、
TVでジンジャーを従えて演奏するとは、思っていなかった。
ドラムの智ちゃんがいて、エマがいてバーニーもいて、
キーボードの鶴谷さんも映ってるのに、ベースに違和感が・・・・・・。
三浦さんはアフロヘアの筈なのに、帽子被った長髪だし、で
RIZEのKENKENでした。
とにかく、2006年秋の吉井和哉が歌う
「LOVE LOVE SHOW」が新鮮だった。
THE YELLOW MONKEY時代の吉井が歌った「LOVE LOVE SHOW」の
若さという刹那に身を任せて燃え尽きそうな激しさや際どさよりも、
歳を重ねて酸いも甘いも噛み分けた男の
包容力と色気を感じさせられた。
久々の地上波出演ということで吉井が相当緊張してそうだった事を
差し引けば、
私は、この曲を一番に持って来てくれた事が嬉しかった。

「39108」プレミアム盤のおまけDVDでのインタヴューで、
愚心ツアー最終日大阪城ホールラストでの「バラ色の日々」
演奏について、吉井が『歌いたかった』と語った場面が
凄く印象深かったけれど、
その通りだと思った。
THE YELLOW MONKEYの曲どれでも良い訳ではない。
その時その場所にきっと大きな意味があるのだと思う。
眩いまでのゴージャスないでたちで登場した美輪明宏さんとの
対談コーナーでの吉井和哉は、
人生の師とも仰ぐ美輪明宏さんへの敬愛の情が溢れていて
とても微笑ましかった。
『ステージに上がるなら綺麗でお客様に喜んで貰わなくちゃ』
『大人ならちゃんとブレーキを・・・・・』
と仰る美輪さんのお言葉に
神妙に頷く吉井くんが大層愛らしい。

続いての布袋寅泰さんとのコラボレーション曲は「スリル」。
白熱のガチンコ勝負は、実に見ごたえある迫力だった。
流石に天下の布袋寅泰のギターが凄まじくて、
吉井和哉が呑み込まれて仕舞うのではと、
ハラハラしたけれど、後半、互いの唇が触れ合うくらい
接近して煽ってくる布袋さんに
吉井が負けずに全力の歌で押し返していたのが、
実にスリリングで爽快だった。
折角自由になんでも出来るソロという状況を手に入れたのだから、
吉井には今後も色々なコラボレーションに挑戦して欲しい。
3曲目は、「WEEKENDER」。
TVで演奏シーンが見られたのは嬉しいけれど
この「僕らの音楽」では、3曲ともアッパーな曲だったので、
ちょっとメリハリが欲しかった。
「BELIEVE」だったら最高だったと思う。
Mステでは是非に、「BELIEVE」生演奏でお願いしたい。

この番組で一番心に残ったのは、
美輪さんが『ROCKって生き様を現す音楽だから。』と
仰った場面だ。
吉井が力強く
『ハイ、生き様を。』と答えてくれた事が心から嬉しくて、
改めてこの人の生き様が刻まれた音楽を追い掛けて生きたいと願う。