ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

初「WINNER」

「WINNER」PVを見た。
吉井和哉の新曲に初めて触れるのは、いつもだったら
まずラジオからの事が多いから、何度も何度も繰り返して歌詞を聞き取って
味わって、しばらくしてPVが放映されて今度はそのPVの世界に想いを馳せるっていう
楽しみ方をするのが好きだ。
今回は、前もって曲のみを聴けなかった事を少し残念に思っていたのだけれど、
TVの画面に、あの吉井らしいとしか言いようのないギターの音が鳴り始めた時、
そんな思いは吹き飛んで仕舞った。
携帯サイトで聴いたあのデモバージョンにこんな歌詞が乗っていたんだ。
優しい本当に心に沁みる歌声だ。
“泥がついた手を洗う優しい匂いの石鹸
 強い強い風をどうか 深い深い闇をどうか
 いつか笑い飛ばせますように”

「迷うな元気出せ!」ではないのだ。
迷っても悩んでも、
“やりなおせばいいさ”と
“泣いたりした今日を忘れずに
 本当の敵は自分の中にいる”
吉井の歌声は、挫けそうになっている者達の肩にそっと大きくて暖かな掌を
置いてくれるような、そんな気がした。
“笑顔が綺麗な君の裏側こそが美しい”
吉井がそう言うのなら、せめて笑顔だけは忘れずにいようと
思わされるところが偉大だ。

実は、PVがサッカー場で撮影されたと聞いて、
「まさか吉井がユニフォーム姿でボール蹴ってたりしたらどうしよう。」と
相当心配してたのだが、大丈夫だった。
グラウンドでのサッカーシーン、バックステージでの選手の様子などに
浮かび上がってくるのは、あの吉井和哉の指先の映像なのだ。
細く長く美しい指先、でも掌は実は傷だらけで・・・
白いパーカーのフードを目深に被って歌う吉井の顔は、最初のうち
法令線が深く刻み込まれた口元くらいしか映らないのだけれど
私は美麗に化粧が施された扮装より美しいと思った。
最後にVサインした時の口元と
何かを掴んだかのような形に合わされた両手をパッと開いた瞬間に終わる
あのラストに痺れた。
また吉井和哉は、モードチェンジしたのだろうと感じた。
“最低な男と言われても悪い気はしないさ”という何ともそそられる
歌詞だというc/w曲「発光」も楽しみだ。
「WINNER」でのTV出演はないのだろうか。
昨日、7月25日に「WINNER」に続く第2弾シングルリリースが決定と
発表されたけれど、この次回作のレコーディングや
6月に渡米も控えているし、「WINNER」プロモーション活動は
あまり時間が取れないのだろうか。
ラジオやTVで吉井の生出演を切望する。