ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

餞の言葉

ROCKIN'ON JAPAN6月号を読み返してみた。
『山崎さんの頭の中にある、今までの俺のファンの中にある、
こういうのを作って欲しいっていう音のヴィジョン、俺は
見えているんですよ、ちゃんと。
わかってるの。わかってるの、すごく!
だけど―それは作りたくないんですよ。・・・・・・
それをやるんだったらべつに、イエロー・モンキー解散させる
必要なかったなって思っちゃうので。』
厳しい言い方をするようだが、傲慢だと思った。
いくらTHE YELLOW MONKEYの殆ど全ての曲を吉井和哉
作詞作曲していたとはいえ、ソロの吉井和哉が今作った曲が
イエローモンキーに為る訳はない。だってエマがヒーセがアニーがいない。
メロディーは吉井のものとしても、彼らの音が無ければ、
THE YELLOW MONKEYには、為れない。
下手人意識が強すぎるのだと思う。
ファンにこよなく愛されたTHE YELLOW MONKEYを解散させてしまった事に、
物凄く責任を感じていて、未だに苦しんでいるのだろうと感じる。
バンドを一番愛していたのは、他ならぬ吉井和哉自身だと、
皆充分判っているのだから、もう身体を縛り付ける重い鎖は外して欲しい。

ファンの望む音が判っていて、あえてそれを外すっていうのは、
何だか凄く無理をしているように感じてしまうのだ。
別にファンにおもねる必要なんてない。
でも、自然に浮かんで来た曲が「THE YELLOW MONKEYっぽいから」
というような理由で他に差し替えられるっていうのは、嫌だ。
THE YELLOW MONKEYを作って、育てて、花開かせて、
そしてけじめをつけたのは、吉井和哉だ。
数多くのファンに愛され続けるバンドだという事を
まるごと受け止めて、もう余計な苦悩を背負い込まないでと願う。
THE YELLOW MONKEYっていう名は、吉井和哉の今後の活動に
ずっと付いて回るだろうが、それだけ大きなバンドだという証なのだと、
むしろ誇りと受け止めて良いと思う。
私もTHE YELLOW MONKEYを愛している。
CDやDVDの中に刻まれたTHE YELLOW MONKEYの曲も好きだけれど、
バンドの休止、解散、YOSHII LOVINSON活動を経た
ソロ「吉井和哉」が演るTHE YELLOW MONKEYの曲も好きだ。
毎回毎回のLIVEでお約束のように演る必要はないと思うけれど、
吉井和哉の活動につれて、曲達もどのように成長を遂げて行くのか
とても興味がある。
もうすぐ、ロスでの新アルバムレコーディングが始まる。
瑞々しい「果実」?アルバム、凄く楽しみだ。