ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

薔薇の名前

どうやらモバ公式で、「呼び名」についての議論があったらしい。
THE YELLOW MONKEY時代から『「イエモン」と略すのは良くない。』とか、
『いや、昔はともかく、メンバーももう気にしていない。』とか、
ファンサイトでも公式BBSでも周期的に話題に為っていた。
私個人は、普段は略さずにイエローモンキーって言い表わしているけれど、
THE YELLOW MONKEY」でも「イエモン」でも、各自愛着があって呼ぶならば
全然構わないのでは、と思っている。
モバ公式BBSでは、「吉井さん」「和哉さん」「ロビン」等、色々な呼び方が
されているけれど、私はこの場所では「吉井和哉」と呼び捨てだ。
「さん」付けをしないなんて偉そうだと思われる向きもあるかもしれないけれど、
私にとっては、「吉井和哉」に「さん」をつける方に違和感があるのだ。
ロックスターなのだもの。「さん」付け出来るような知り合いじゃあるまいし、
と思って仕舞う。
「和哉さん」って呼ぶのは、もの凄く照れくさいので、どうせなら
「ロビンちゃん」の方がマシのような気がする。
いかがわしくて女子供を騙しまくってくれそうなロックスター振りを
キラキラ撒き散らしている風情の時には、是非「ロビンちゃん」と呼びたい。
「良い歳してこんな事できちゃうんだよ。夢中に為れちゃうんだよ。」という
開き直りの痛痒さを堪えながら(笑)
ぶっちゃけて言って仕舞うと私は、他の人がどう呼びならわそうが
大して気にしていないのだ。
自分がどうTHE YELLOW MONKEY吉井和哉を捉えるかが問題なのだ。
私にとって吉井和哉は「迷宮」だ。
魅惑の輝きで見る者を誘い込み、一度彷徨い込んだら
二度と出ては来られぬ巨大迷宮。
歌詞やメロディーやインタヴュー、ライブでの言葉、仕草、
色んな吉井和哉に触れてもっと彼を理解しようとして
実像に迫れたと思ったら、するっと手の届かぬ彼方へ行って仕舞う、
そういうイメージがある。
「巨大迷宮」と「圧倒的な愛の象徴」という意味で思い浮かぶのは、
ウンベルト・エーコ作「薔薇の名前」だ。
この大長編の最後を締めくくる言葉は、
≪過ギニシ薔薇ハタダ名前ノミ、虚シキソノ名ガ今ニ残レリ≫だ。
たった一度巡り合った地上の恋人・・・その名前すら知らなかったし、
その後も知る事はなかったけれど、それは、神が遣わした
「愛」という名の「薔薇」だったのだろう。
吉井和哉」も、私たち一人独りが胸に抱く「愛」なのじゃないかな、
な〜んてね(笑)