ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

カミブログ (角川文庫)作者: 吉井和哉出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/09/25メディア: 文庫 クリック: 71回この商品を含むブログ (22件) を見る

表紙のこの吉井和哉が描いたイラストは、
「ROCKの神様」?「ROCKの仙人」?
それとも吉井和哉の自画像なのでしょうか?
カエルちっくな笑顔でグーを突き出してる帯写真も
黒のフカフカ?に凭れている写真も、目を瞑ったセピア色の
写真も、サングラスしてガオーと吠えている写真も
本当にこの吉井和哉は、見るたびに顔が違う。
昨日の夜遅く、モバ公式BBSに現れた吉井は、
『リハーサル終了、今までにないコクのあるライブになるはずです!』と
何故かライオンの絵文字付きでのたまっていた。
添付された画像がうつろな眼差しで、いかにも「お疲れ〜〜。」という
風情なのだが、見ようによっては実に切なげで色っぽくて、
邪心溢れた私の目には、「魅せ方決めちゃう吉井って、
まったくもって空恐ろしい男だな〜♪」と映った。

肝心の「カミブログ」は、「CDでーた」に連載されていた
「今月の格言」の一章毎に、新たな吉井和哉のコメントがつけられていて
興味深かった。
連載当時制作中だったアルバムのモードとか、ツアー中の忙しさとか、
吉井和哉のコメントで改めて理解出来た。
レミオロメン藤巻亮太さんが『95年12月5日号から連載がスタートし、
01年4月5日号で終了するまで・・・吉井さんがミュージシャンとして
どの様な時代を走っていたか・・・激動と呼べるその時代のどのコラムにも
(吉井さんの)日常や人となりが惜しげもなく注ぎ込まれていて
読者の近くにいるその姿勢に深い愛情を感じました』と述べておられる。
吉井が連載していたこの優しく、時にユーモラスで人間臭いこのコラムを
読んでいてくれて、こんなにも暖かなメッセージを下さって
本当にありがたく思う。
それにしても第1回目の「不幸を治す薬は、ただもう希望よりほかにない」に
出て来た「真一」君は何者だろうか?気に為る。
嬉しかったのが「メンバーが心配なら電話しろ」のコメントが、
『こないだ、いきなりエマからメールが来たんだけど、
「ロビン・・・・?」と写メールを送ってきてくれた』だった事だ。
DVD「THANK YOU YOSHII KAZUYA」の宣伝をすると見せかけて、
これはエマとの仲の良さをアピールしたいが為としか
私には思えなかった(笑)
それにしても、今でもエマさんは「ロビン」って呼んでくれているのだねえ。
じーんと来るなぁ。

このカミブログが一冊の本に纏めて下さってとても嬉しいです。
ありがとうございます。
けれどあとがきの中の『その後数年間、執筆といえば自分のホームページで
コラムを月一書く程度だったが・・・暗い「花びらのない花」のような
文章が何年か続いた。』という記述は、私は同意出来かねる。
「at the BLACK HOLE」のあの黒のHPの時も、その後「KY」になってからの
HPでも、YOSHII LOVINSONのコラムの文章が私は、大好きだった。
最近のような軽妙な駄洒落やオヤジギャグは少なかったかもしれないけれど、
心に沁みてくるような素敵なコラムも多かった。
吉井和哉という人は、後に為って以前の作品等を謙遜なのか何なのか
過小評価することがあるように思うのだけれど、どうだろう。
私は、基本的に「吉井和哉の現時点が一番好き」というタイプのファンだと
自分では思っているけれど、今回のような『暗い「花びらのない花」』という
本人からの言葉は、淋しく為って仕舞う。
過去も大切にして欲しい。

CDでーた」切り抜きを引っ張り出して見た。
髪型も服装も顔つきも本当に変遷が凄い!
カラー写真付きで出してくれたらパーフェクトなのに♪