ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

「バッカ」

バッカ(初回限定盤)(DVD付)

バッカ(初回限定盤)(DVD付)

アルバムからのシングルカットで新曲もなしと知らされて、
ほんの少し淋しいと思っていた事が申し訳なく思った。
クリスマス前のこの時期に、この人恋しくなるこの季節に、
「バッカ」は、淋しさを抱える大人達に届けられた
クリスマスプレゼントなのだと実感した。
昨日、高橋栄樹監督のPV解説が発表された。
PVを初めて見た時から、お父様や赤んぼの和ちゃんを抱いたお母様の写真が
映し出されていたどこかの壁の場面が気に為っていたけれど、
あれが吉井和哉の生家だったんですねえ。
高橋監督が仰るところの
『サラリーマン吉井和哉』がクリスマスイヴの盛り場を歩く姿に託す
『意図=真実』を、もしかしたら私は、掴み取れてはいないのかもしれない。
けれど、イブの街を流離う男の姿、挿入される「JAM」PVの映像、
吉井和哉の生家、家族、死によって別たれた愛、
「JAM」の少年少女が成長した姿・・・それらから私が感じたものは、
「真実」とは、違うのかもしれない。
それでも私は、「バッカ」から自分が抱いた感触を大切にしたい。
『人は、独り。それでも生きていかなくちゃ。』
『連綿と続いていく命の継承。己を育んでくれた者達と
己の血を受け継ぐ者達へ、ありったけの愛を』
「バッカ」の最後に歌われる言葉は、
“独り言言うよ メリークリスマス”
直接伝える事は出来ないけれど、I wish you a merry Christmas!
祈りの言葉だ。



「シュレッダー」LIVEヴァージョンの威力は、想像以上だった。
CDでの「シュレッダー」も勿論良いけれど、
LIVE盤で音程を低く変えた箇所、声の張り、息継ぎ、掠れ・・・
臨場感が迫って来てゾクゾクさせられた。
「バッカ」LIVEヴァージョンの方は、ピアノの伴奏だけで
吉井和哉は、しっとりと繊細に歌い上げている。
切なさがより一層沁みて来た。
吉井和哉のLIVE未体験の人に是非聴いて貰いたい。
そして彼が何故「ROCK STAR」と謳われるのか、
実際にその目と耳で実感して欲しい。
知らないままでいるなんて、勿体ないもの!