ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

命の水

Dragon head Miracle

Dragon head Miracle

からからに乾ききった私の心に、この吉井和哉LIVE CDは、
砂漠に水が染み込むがごとく沁みた。
そして潤してくれた。生命の水だ。奇跡の水だ。
4月18日に行われた HEE FESTでヒーセとエマが
ヴォーカルとドラムのサポートを迎えてTHE YELLOW MONKEY
演奏したこと、その時の様子、観客達の反応、
そしてチープトリック前夜祭に吉井和哉が出演した事、
チープトリック武道館公演へ訪れた吉井和哉やヒーセ、
その様子をレポする吉井和哉ファンの事、
そういう色んな事を見聞きするうちに、
「自分は、THE YELLOW MONKEYをどう捉えているのか」
「ファンとはどういう存在なのか」「ファンとはどうあるべき?」などと
迷路に嵌り込んでいた。
私なんかが考えても、どうにもなりっこないのに、
答えなんて出る筈もないのに。


THE YELLOW MONKEY吉井和哉&エマの事ばかりじゃない。
自分自身の生活だって何もない訳じゃない。問題山積みだ。
祭日を挟む為に早くCDを入手出来て本当に良かった。
ジャズのような、昔の洋楽のような、渋い大人の雰囲気のジャケットを
広げると、中にはモノクロのドラゴンヘッドラクルバンドの面々が映っている。
鶴谷さん以外は、みんな外人さんといっても通用しそうな濃いお顔の方々だ。
本当にバンドとしての良い状態が現れている写真だ。
黒地に浮かぶ青字の「So many water」の文字が印象的だ。
グラスシール裏側のY.KAZUYA画伯の「使い方」のイラストのこの子は何者なのだろう?
「オバ鬼」?「オバ魔」?(笑)

1曲目「Do The Flipping」で吉井和哉の世界に引き摺りこまれていくスリリングな高揚感、
「サイキックNo.9」の熱気と躍動感、「BLOWN UP CHILDREN」の郷愁と浮遊感、
吉井和哉はやはりLIVEこそ! 」と改めて思わされる。
何故今までアコースティックバージョンだったのかは、
このジョシュがドラムを叩くバンドバージョンの「TALI」を聴けば、答えは歴然だ。
吉井和哉が話していた意味が否応なしで判る。
『お互い、色んな辛い事とか嫌な事とかあると思うけど、
日頃小さな奇跡は結構あるから、見逃さないように、
一緒に、ハッピーな人生を送ろうぜ、イエィ』このMCとともに歌われた
「シュレッダー」は、大きな力を持っていた。
“「人間的」とは何かな? 答えの数が世の中の形”
「CALL ME」の歌詞がより一層深く響いた。
「Shine and Eternity」で会場全体を包んだ暖かく柔らかな愛の波動、
そして「バッカ」で、ライブ会場のファン達の前で、
「孤」であることを引き受けて、抱き締めて
『音楽を軸にまわるLIFE』を歌い続けていくのだと宣言する
吉井和哉の闘志の輝きを感じた。
音だけでも、こんなにも力を貰える。
感謝です!