ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

「ビルマニア」PV!

ビルマニア」PVが解禁された。
「LOVE COMMUNICATION」「JAM」に続いて
吉井和哉自ら作り上げたというPVを
ずっと楽しみに待っていたけれど、
本当に期待以上の素晴らしさだった。
お世辞じゃなく痺れた。
目のまわりを黒く塗った山田孝之に驚く。
「JAM」の時、吉井監督が少女に「黒い涙化粧」を
施していたけれど、今回も山田くんにメイクしてあげたのだろうか。
この山田孝之という人、とても良い表情をする。
目に力がある。色っぽい。
この目と最後らへんの少し歪めた唇にゾクりとした。
曲調は明るいし、歌詞も危ない事を歌っている訳ではないのに、
とてもエロティックに感じた。
印象的だったのは、○○○サウルス?の
恐竜の骨格標本だ。
T.Rex
20th Century Boy?
ビルマニアは、『これから都会で夢を掴もうとする学生、
新社会人、その反対に若い頃の自分の野望をもう一度思い出して、
また新しい夢を掴もうとする、
吉井と同世代の人々へ向けて作られた曲』
と紹介されていた。
このPVは、上空から映し出された都会のビル群の美しい夜景、
万華鏡のように煌めく素敵な映像達、若く艶やかな山田孝之
バックバンドに扮して細身のシルエットでドラム、
ギター、ベースを弾き捲る吉井和哉・・・
どれもお洒落で今風なのに、何故かどこか懐かしさを覚えた。
(恐竜の)骸骨の手指へ伸ばされていく吉井和哉の白く細い指、
腕に刻まれたコバルトブルーのドラゴンのシーンが心に残った。
ダイヤモンドリングのラストシーンが鮮やかだった。
凄いPVだ!

山田孝之さん、出演ありがとう。
吉井監督おめでとう!


《追記》
映っている恐竜は、タルボサウルスとプロバクトロサウルスだそう。
静岡でのPV撮影というのは、
東海大学自然史博物館」だったらしい。
1/8NHKハイビジョンで放送された「大冒険!恐竜王国」を見た。
一億五千万年続いた恐竜王国で、巨大恐竜達が、
たとえば超巨大スーパーサウルスが100〜200年もの寿命で
地球上を闊歩していた時代、我々の祖先である原始哺乳動物
アデロバシレウス(ねずみみたいな大きさ)、
そしてその次のラオレスティスは、
恐竜の眠っている「夜の世界」で生き延びようとし始めた。
ツチ骨・キヌタ骨という哺乳類だけが持つ耳骨、
そしてその音を聴くことによって脳を進化させていった。
ラオレスティスは、わずか数年しか生きられなかったけれど、
恐竜時代に巨大スーパーサウルスが100〜200年も生きた間に、
数千万回にも及ぶ命の積み重ねをして、そして今日の
我々人類へと繋がって来たのだ。
最後の場面で現代のビル群の夜景が映し出されていて、
この「ビルマニア」PVともの凄く繋がっているように感じた。
“流れるままに 最後は絶対そうしよう”
この「最後」という文字に、人の「最期」ということを連想する。
命を燃やして輝かせて、
“イイ瞬間”を、“イイ幻想”を感じたいっていう、願いの強さに
心震わせられる。
1/9NHKハイビジョン「大冒険!恐竜王国・後編」を見た。
恐竜時代中期、恐竜の中に羽毛で覆われた身体を持つものが登場し、
地球上を席巻した。
対する哺乳類は、身体が大きく恐竜を捕食するものも現れたが
やがて絶滅してしまう。
恐竜時代後期、栄華を誇ったのは、ティラノサウルスだ。
前足が短く歩行速度が遅いティラノサウルスは、
どのように狩りをしていたのかが明らかになった。
ティラノサウルスは、群れをなして生活していたのだという。
ティラノサウルスの子供時代は、羽毛に覆われた姿だった。
機敏に動ける子供達がエサとなる動物を追い込み、
大人のティラノサウルス
強大なあごの力で獲物を仕留める。
最強の恐竜といわれるティラノサウルス
家族を持っていたという事が意外だった。
そして、人類の祖先である哺乳類がどう生き延びたかというと
地上に出現した「花」の力を得たからだった。
ビルマニア」PVからは、離れるかもしれないけれど、
吉井和哉THE YELLOW MONKEY時代に最も強く深く
「生」と「性」と「死」を歌ったのが「球根・BLUB」だと
私は思うので、この番組の中で「花」というテーマが現れた時、
とても感動した。
恐竜時代の終わり、哺乳類キモレスティスは、「胎盤」を獲得する。
生命を繋いでいく為に、生命のバトンをしっかりと
受け渡していく為に。
ビルマニア」PVは、都会のビル街の美しい夜景が
映し出されているけれど、恐竜の骨とそして
最後の夜明けのダイヤモンドリングの所為だろうか、
私には、地球そのものの生命のバトンのように感じられた。