ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

the motion picture tour 2009 宇宙一周旅行

the motion picture tour 2009 宇宙一周旅行 [DVD]

the motion picture tour 2009 宇宙一周旅行 [DVD]

“生きている音”を堪能した。
吉井和哉史上最高のLIVE映像作品だと断言出来る。
DISC1 2009.7.12 代々木第一体育館
まずこの宇宙語?のナレーションに
惹き込まれてしまった。
最初は、「バッカ」PV冒頭に流されていた
宮沢賢治銀河鉄道の夜 第三稿までに遣る文章」のような
既存の文芸作品の文章の引用なのかとも思ったけれど、
「ああ、そうじゃなくてこれは、
吉井和哉という一人のミュージシャン自身の
“LIVE=LIFE”を映し出しているのだ」と感じた。
THE YELLOW MONKEYの「追憶の銀幕 Life Time SCREEN」の
感触を思い出した。
白縁のサングラスでアンティークの振袖を纏い
黒のフライングVを掻き鳴らす「ノーパン」の
吉井和哉は、神々しい。
転調後のテンションが本当に凄まじい。
そしてやはり「ウォーキングマン」の
エロさに腰砕けになった。
「VOLT」発売時から好きな曲だったけれど、
これ程までの威力だとは想像もつかなかった。
吉井和哉、バーニー、ジュリアンの三台のギターの
迫力にビリビリと震えが来た。
「20GO」のモザイクがもう、いやらしくって堪らない♪
「SNOW」の求心力は、絶大だ。
「シュレッダー」がより力強く響いて来た。
「ONE DAY」は、アルバムでは地味目かと思っていたが
LIVEでは、何て大きく暖かに包み込んでくれるんだろう。
「恋の花オリジナルバージョン」が圧巻だ。
刺さる、刺さる。痛くて血が流れ出す心地なのに
この歌にこの音に私自身までが浄化されていくような
恍惚感を覚えた。
「TALI」吉井和哉ソロのデビュー曲が
こんなにも力強く進化していた。「トブヨウニ」も。
PHOENIX」新潟フェイズで初めて体感した時よりも
不死鳥吉井和哉が巻き起こす翼の風圧は、
凄まじく力強くなっていた。
魂が震えるというのは、こういうものだと感じた。
宇宙に無事帰還した事を祝うような「またチャンダラ」の
会場全体を包み込むような達成感&幸福感を感じた。
そしてバンド・バージョンの「JAM」。
この曲を聴けて良かった。
吉田さんのカウントで始まるこの曲のイントロ、
大きな会場全体を掌握してギターを掻き鳴らし
歌い上げる吉井和哉の姿、
満ち足りた笑顔を目にして、本当に幸せな気持ちになった。
余計な心の澱は、溶けた。
ありがとう!
DISC2 2009.8.10 ZEPP SENDAI
宇宙旅行第二周目、より一層アグレッシブな
吉井和哉がそこにいた。
第1曲目「ビルマニア」から凄まじい。
「SIDE BY SIDE」
妖気を感じさせる程のエロティシズムだ。
「at the BLACK HOLE」の曲がここまで進化したのだなあと
しみじみ思った。
「ノーパン」迫力がある。
けれど一つだけ好みを言わせて貰えれば、
カメラの切り替えが激し過ぎると思う。
もっとじっくり映し出してくれた方が入り込めるのに。
仙台ならではの眼帯吉井和哉が楽しい。
LIVEを心から楽しんでいる吉井和哉の笑顔に
こちらまで心から幸せな気持ちになった。
最終曲の「スティルアライヴ」。
胸が一杯に為って、泣けて仕様がなかった。
「生きている」
吉井和哉が今、生きている。
ここに生きて、音楽を演奏し、
そして私は、今、その確かに生きた証を目にしている。
SO ALIVE!

2004.03.08
YOSHII LOVINSONコラムより

去年シアトルのインディアン居住区でジャケット用の写真撮影を
していた時、アメリカの国鳥“白頭鷲”が僕の頭の上を
回転して飛んでいたと、現地の人が驚いていた。
その人いわく
「インディアンの言い伝えで、白頭鷲が頭の上を回った人には
素晴らしい幸運が訪れる、絶対だ!!」
と力説してくれた。だから今回の僕の歌達には鳥が
沢山出てくるのかもしれない。そういえばソロになってすぐ
ハミングバード”というアコースティックギターを買った。
TALIのカップリング曲“スティルアライヴ”はそれを使ったんだ。


the motion picture tour 2009 宇宙一周旅行 by KAZUYA YOSHII

DISC1

泣かなくていい
泣かなくていい
そんなに悲しまなくていい
一緒に行こう ずっと一緒に行こう
生まれた時から死ぬまでずっと一緒なんだから
旅の途中で冬の星座が見えたとき
「あれはあれで良かった」と笑ってみよう
シアトルのインディアン居住区で
頭の上を白頭鷲が円を描いたら
君には幸運が訪れるよ
インド人がゼロという数字を見つけたのは
君にネガティブな気持ちを抱かせたくないからだろう
ゼロは進まない ゼロは戻らない
ただそこにあるだけだ
「無い」という数字なのに
だから泣いてないで僕と行こう
遠い宇宙の彼方まで
太陽の黒点にちょっとしたウィンクをして
僕と行こう

「the motion picture」と映し出されてLIVEが始まる

(LIVE本編終了)

4代前の祖母のことを
どんな人だったかイメージしてみて
どんな恋をして どんな人と出会って
どんな花が好きだったとか
けっこう君に似た人だったら
切なくなるね

(アンコール「JAM」終了)

暴走レディオから流れてきた
僕を掴んだあの歌
金髪娘は風邪引いた
健康が一番 HIGH AND LOW
母さんの姉さんが僕に言った
「オマエはいい子」だと
母さんの姉さんは風邪引いた
睡眠が一番 HIGH AND LOW
変わりのない街はなぜか
何かに守られてる気がする
昔の彼女がこう言った
「やりたいようにやれば?」
HIGH AND LOW

DISC2

宝石のような夜景
わたしは田舎育ちだからいつもびっくりしてしまう
この国の支配者が誰になろうと
わたしには関係ない
あなたがいるから
誰よりも素敵なあなたがいるから

(LIVE本編終了)
宇宙船のスイッチを
クルーが消した

(アンコール終了)

本物か偽物かなんてどうでもいい
わたしは田舎育ちだから
与えられる喜びや悲しみは生きることの恵み
だから笑っていられるように

(アンコール「スティルアライヴ」終了)

まだ生きてる