ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

吉井武道館2009

吉井和哉グレイテストヒッツ』と本人が語ったように、
正に吉井和哉ソロ活動の集大成といえるライブだった。
LIVE前、ジョシュ・フリーズのドラム、そしてクリス・チェイニーから
急遽バトンタッチしたジャスティン・メルダル・ジョンセンのベース、
吉井和哉LIVEに欠かせない存在となったジュリアン・コリエルのギター、
外国人3人も迎えたこの年末のLIVEは、どういうものになるだろう?
ドラゴンヘッドラクルツアーでジョシュのプレイを初めて目にした時、
圧倒的なドラミングに感嘆したけれども、吉井和哉の歌よりも
前面に出て仕舞っている場面も多々あったように感じて、
強力過ぎるバック陣が目立ってしまうのでは、と案じてもいた。
けれど、始まってみたら、パワフルでビシバシと決まる
キレの良いジョシュのドラム、躍動感に溢れた
ジャスティン・メルダル・ジョンセンのベース、そして
ある時は繊細にある時は飄々と華麗な音を響かせるジュリアンのギター、
今や無くてはならない存在となったバーニーのエモーショナルなギター、
穏やかで優美な音で全体を包み込むような鶴谷崇のキーボードを
従えて、吉井和哉は、ソロアーティストとしての花を咲かせていた。
千手観音のような「黄金バッド」のジョシュの姿にうっとりさせられた後の
吉井和哉的日本語カバー「Yer Blues」は、衝撃だった。
逆説的な言葉で歌うからこそ際立つ「生」への渇望のひたむきさ、
圧倒された。ここから「ウォーキングマン」の流れが、凄まじく格好イイ。
吉井和哉レスポールを弾いていた!
いつの間にかこんな渋いブルースを歌い奏でられるように為っていたんだね。
続いて久しぶりに聴いた「LONELY」。
表現力が増したと感じた。3年前よりも深く心に沁みた。
『もう1度歌おうかどうか、本当に歌っていこうかどうか悩んでいた歌を聴いて下さい』と
告げて歌い始めた「CALL ME」の迫力は、怖い位だった。
『みなさんの大切な人に贈ります』という言葉に続いて歌われた「BEAUTIFUL」は、
最高に美しく優しく武道館全体を包み込んでいた。
「TALI」「ONE DAY」「ビルマニア」「ノーパン」
陶酔の極みだ。ずっと浸っていたいのにもう本編終わり!?と驚かされた。
アンコール1曲目は、「BELIEVE」。
久しぶりに演奏されたこの曲も、より大きな力強さで胸に沁みた。
会場全体を暖かな愛で充ち溢れさせた「Shine and Eternity」がラストの曲だった。
2009吉井武道館は、豪華なゲストも、派手な演出も、舞台装置もないLIVEだった。
モバ公式ページで知らせてくれていたように
THE YELLOW MONKEYの曲も無かった。
地味だと捉えた人もいるだろう。
けれど私は、今の吉井和哉ソロ活動の充実感・達成感を表すLIVEだったのだと思う。
終演後、友人から大阪城LIVE曲目を教えて貰い、
武道館では、「20GO」「欲望」「PHOENIX」が聴けなかった事を知った。
贅沢だろうけれど、全部聴きたかった!
最高のLIVEだったと思います。
でも「もうこれで思い残すことはない」とは思いません。
もっともっと新しい曲を聴きたい。LIVEを体感したい。
これからも貪欲に「吉井和哉」を求め続けます!

《セットリスト》
JUST A LITTLE DAY
ALL BY LOVE
Do The Flipping
LIVING TIME
黄金バッド
Yer Blues(JOHN LENNON 日本語カバー)
ウォーキングマン
LONELY
CALL ME
FALLIN' FALLIN'
I WANT YOU I NEED YOU
魔法使いジェニー
BLACK COCK'S HORSE
BEAUTIFUL
TALI
ONE DAY
ビルマニア
ノーパン

アンコール
BELIEVE
ルビー
WEEKENDER
FINAL COUNTDOWN
Shine and Eternity

最後に為りましたが、
「SWEET EMOTION」&「吉井武道館」へご一緒して下さった友人、
「SWEET EMOTION」店内で武道館へいかに早く着けるかを教えて下さった方、
武道館まで同行して下さった方、本当に感謝です。
会場到着がギリギリに為って仕舞って心配をして下さった友人にも、
そしてLIVE後少しお話が出来た方々も、皆さん素敵な方ばかりで、
THE YELLOW MONKEY吉井和哉を通して巡り合えた幸せに感謝しています。
どうもありがとうございました。
吉井和哉LIVEに携わる全ての人に感謝です。
そしておめでとうございますTHE YELLOW MONKEY20周年!