ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

続・「LOVERS ON MAIN STREET」


「LOVERS ON MAIN STREET」終盤
“乾いた心に水滴が広がる
 裂く日をじっと待って果物ナイフのように
 踏まれた果実の敵をとらなきゃ
 魂のリンゴの皮をむくその日まで”
というフレーズがある。
「リンゴの皮をむく」という箇所で、
1999年「音楽と人 7月号」THE YELLOW MONKEY「旅人に残る絆」と
題された表紙特集号を思い出した。
パンチドランカーツアーの最終日「3.10横浜アリーナ」DVD発売にあわせ、
メンバー達が1年間に渡った長期ツアーの総括をしていた。
何故か4人でリンゴの皮を剥いているのだけれど、
アニーもエマもとても上手に皮を長く繋げたまま剥いているのに、
吉井ときたら、ごつごつと非常に危なっかしい手つきだ(笑)
インタビュー中、何度も「裏街道」という言葉が出てくる。
吉井は『裏街道で、そのメジャーの道に向かってジャブを入れていたい』
『〈記憶〉にどれだけ残れるかだからね、ロックンロールとは!』と
強く語っていた。
『イエローモンキーは、やっぱりそういうメインストリームから
ちょっと外れた場所で、シーンにジャブを入れながら
独自のスタンスを築いてきた・・・そいういった、シーンの中での
孤立感があるからこそ、メンバーもスタッフもファンの人達にしても、
独特の絆感というかファミリー感を持っているような気がします』と
金光裕史さんが仰っている。
この「LOVERS ON MAIN STREET」は、朝本浩文(DR. ECHO-LOGIC)さんの
作曲なのだから、こういう風に感じ取るのは、もしかしたら
邪道かもしれないけれど、「LOVERS ON MAIN STREET」に歌われた
恋人達は、THE YELLOW MONKEYそのもののように私には、思えた。
いつか踏みつぶされた果実の敵をとる日が来るかもしれない。
魂のリンゴの皮をむくその日が。