ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

bridge VOL.66 吉井和哉インタヴューを読んで

吉井和哉がソロ活動を始めてからずっと私は、
無理して露出しなくて良い、
無理して広告費を沢山使って宣伝して売れようと
しなくたって良い、吉井和哉本人が望むような
凄腕ミュージシャンを集めて海外レコーディングが
出来るだけの余裕さえあれば、とそう思っていた。
だから新アルバムのレコーディングが
日本で行われることに為ったと知らされた時、
そして、楽器の演奏もほぼ吉井和哉本人だけだ、と
知らされた時に私は、実を言うと、
CD売り上げが思う程ではなくて、予算を縮小せざるを
得なくなったのでは、と怖かった。
その後、bridge前号やROCKIN'ON JAPANのインタヴュー、
吉井和哉モバサイトの発言から、
新アルバムで吉井和哉がギターをそして、
新たに購入したドラムセットのハイハットの一叩きの
音さえ慈しんでいる様子が伝わって来た。
それでもまだ、何故今回海外レコーデングじゃなかったのか、
私は、その理由が判っていなかった。
けれど渋谷陽一氏が吉井和哉のスタジオで、
ギターやアンプやキーボードや機材達が並んだあのスタジオで、
肉迫したこのインタヴューで
「今、吉井和哉本人が奏でる事に意味がある」のだと、
やっと腑に落ちた。
心得違いでした。反省してます。


渋谷社長は、編集後記やご自身のブログで、
『相変わらず僕の発言が多い。』と
少しばかり反省しておられるようだけれど、
私は、これでこそ渋谷陽一のインタヴューだと思う。
ちょこっと誘導尋問?と感じる時もあるけれど、
今回だって吉井が『本音言っちゃった(笑)』と、
思わず本音を吐露してくれちゃうんだし♪
ミュージシャンが気付いていない真実を
焙り出して仕舞う鋭い音楽評論家の切り口が
掛け替えのない魅力です!
次号での新アルバム完成インタヴューは、
尚一層、ギリギリ鋭く熱く、切り込んで下さる事を
お待ちしてます!


渋谷さんが紹介して下さった
「LOVE & PEACE」の一番最後の最後の2行、
本当に凄い歌詞ですねえ。
新シングルのタイトルが「LOVE & PEACE」と発表された時、
「?」と思って仕舞ってごめんなさい。
『日常の感覚に根づいたメッセージソング』なのですね。
そして渋谷さんが放った
『言葉が肉体でメロディが衣装』という名言!
このインタヴュー時には、未だ完成していなかったという
「アシッドウーマン」の4行の歌詞。
年末武道館でどのように聴かせて貰えるのだろうか。


モバサイトでリハーサル二日目で
「曲目も曲順も決まるのは、異例」と言っていたけれど、
ここ最近の吉井和哉の顔は、自信に満ちてるねえ。
本当に楽しみです。