ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

感情を持った機械「ボーグ、ナンバースリー」

吉井和哉「煩悩コントロール」MVで、
新スタートレックの「ブルー」のエピソードを連想し、
またカズブンコの「共喰い」で「SF」という言葉が
出て来たものだから、この「ブルー」の回を探して見てみた。
昔よくスーパードラマチャンネルで放送されていた時は、
この「ボーグ、ナンバースリー」に登場するボーグは、
「ブルー」と表記されていたが、本当は、
「心・精神」を語源とする「ヒュー」が正しいのだそうだ。
5人乗りのボーグの船がある星に不時着して、
ただ一人だけ重傷の若いボーグが取り残される。
通り掛かったエンタープライズに収容されるが、
弱々しい身体ながらも「我々はボーグだ」
「お前達を同化する」と反抗姿勢を取り続ける
このボーグを乗組員達は、警戒する。
それでもこの「親から離れた子供」のような彼と、
真っ先に打ち解けるのがジョーディだ。
ナンバースリーが「ヒュー」という名前を貰うシーンが好きだ。
でも本当の事をいうと、
「顔色が悪いからブルー」という訳は酷いと思うのだけれども、
『あなたは優しい目 だけどとってもブルー』の歌を
つい口ずさんで仕舞うほど、切なく寂しげな彼には、
「ブルー」という名前が良く似合っていると思う。
「ブルー」にウイルスを仕込んでボーグに送り返し、
内部からボーグを崩壊させるという案が検討される。
けれど、かつてボーグに故郷の星を滅ぼされた
ウーピー・ゴールドバーグ扮するガイナンも
実際「ブルー」と合って話すうちに、考えを変える。
以前ボーグに同化され「ロキュータス」にされた
苦い経験を持つピカード船長は、
「ロキュータス」を装って「ブルー」に対面する。
この時のピカード船長がもう本当に格好良い。
そして「ブルー」が集合体の存在「我々はボーグだ」ではなく
「私はボーグだ」と、自我を持つ個の存在であることを現す。
「ひとりで寂しい」という感情を持ち、
「ジョーディと友達」「ジョーディと一緒にいたい」
けれど、ここにいると迷惑を掛けるから
「ボーグへ戻る」という「ブルー」が
切なくて堪らなかった。
最後にボーグの船に転送されていく「ブルー」が
ジョーディを見遣るあの切ない瞳が心に残った。
新スタートレック
では、アンドロイドであるデータ少佐
大好きだけれども、この機械と感情というテーマが
バイナリードメイン」「煩悩コントロール」にも
繋がっているように思う。
吉井さんは、この「ボーグ、ナンバースリー」を見ているかしら?
もしあるなら感想を聞いてみたい。


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