ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

  奇蹟

昨日はレッド・ツェッペリンDVD、今日は3枚組みCD「伝説のライブ」に浸っている。
DVDでは、1970年の若く瑞々しいロバート・プラント、長髪を揺らして
ギターを弾き捲るジミー・ペイジに目を奪われて、「モビー・ディック」
での正に神懸かりともいうべきジョン・ボーナムのドラムソロに
度肝を抜かれて仕舞った。
こんなに力強く美しくドラムを響かせる事の出来たドラマーが
若くしてこの世を去って仕舞ったなんて本当に残念だ。
「移民の歌」「天国への階段」「幻惑されて」「アキレス最後の戦い」
プラントの圧倒的な歌声、ジミーのギターのうねり、ボンゾのパワフルな
ドラム、ジョン・ポール・ジョーンズのがっちりとしたベース・・・
この4人が生み出すグルーブが唯一無比の巨大なライブ空間を形作る。
全編5時間以上、時間の経つのも忘れて画面に見入っていた。
イエローモンキー以外のライブ映像で感動して泣いたのは初めての事だった。

今日のは、1972年のカリフォルニアでのライブ音源2時間半だ。
プラントのシャウト、ジミーの華麗なギターの音色、
ボンゾの重厚かつ繊細なドラム、きっちりとツボを押さえたベース・・・
これらがCDで再認識させられた。
一人一人の才能も勿論なのだけれど、この4人が組んだ事で
もの凄いパワーが産まれていたのだろう。
ボンゾの突然の死によってツェッペリン号のエンジンは停止してしまった
けれど、4人があのままバンドを続けていたら、一体どれ程の高みまで
昇り詰めていただろう
かと思うと怖ろしい気がするほどだ。
ともあれ、これだけクウォリティーの高い映像と音源を見聴きする事が
出来て、本当に幸せだと思う。

最後にどうしてもイエローモンキーと結びつけて考えてしまうのは、
もう私の悲しい性なのだが、ジミーのダブルネックを奏でる姿は、
97年「SICKS」ライブでのエマさんを思い出させる。
プラントのUPになった表情に「RED TAPE」のロビンの顔が被って見える。
吉井和哉選名盤99」にもレッド・ツェッペリンツェッペリンⅣ」 が
選ばれていて、

“『SICKS』の時にエマがダブルネック・ギターを使ったりして、
結構ツェッペリン・モードだったんですよ。
「天国への階段」も、やっぱりミラクルな曲だなあ 。”
というコメントをしていた。
私は、イエローモンキーの4人だからこそ、一人一人の持つ力が相乗効果で
爆発的なエネルギーを巻き起こす事が出来るのだと信じている。
時機が実り、早くあのミラクルを私達に魅せて欲しいと願っている。
貴方達は生きて演奏出来るんだから。
天国へ行って仕舞った人とはもう一緒に演れないんだから。