ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

空を飛べ

YOSHII LOVINSONのCOLUMNが更新されていた。
全国ラジオキャンペーンが終わり、各地で出迎えてくれたファンへの
感謝と、旅の途中で出遭った小冊子への感想などが述べられていた。
70歳の世界最高年齢エベレスト登頂に成功したプロスキーヤー
三浦雄一郎さんのインタヴューに記されていたという“鳥葬”の話に、
私もかつてNHKの番組で見たチベットの“鳥葬”を思い出した。
気候の厳しいチベットでは、火葬にするための燃料となる樹木が乏しく、
岩場や凍土も多く土葬にも適さない為、“鳥葬”が一般的に
行われているそうだ。人が死を迎え魂が離れ、単なる肉の魂となった遺体は、
鳥葬場に運ばれ、天葬師と呼ばれる遺体の処理をする人達によって、
皮を剥ぎ内臓が取り出され、聖なる鳥、ハゲタカによって
その肉を喰われるのだ。残った骨を天葬師が砕いて、またハゲタカに
与え、最終的には骨すら綺麗に食べ尽くされてしまう。
美しく整えられた葬式と火葬への流れに慣れた現代の日本人の目には、
残酷に映るその“鳥葬”という儀式は、けれど、チベットの人々に
とっては至極当然で自然な行いなのだろう。
魂が離れた肉体は、他の生き物に施しとして与えられ、鳥と共にに空高く
舞い上がり天に還って行く。“鳥葬”は“天葬”とも呼ばれるそうだ。
三浦さんの「エベレストで凍った鳥達の話」から、
『“20GO”の歌詞に出てくる屍が自分の事だと気が付いた』と
綴ったYOSHIIさんの言葉に感慨深い。
人も鳥も皆大きな自然の一部に過ぎない。
生まれて、死んで、大地に還って、魂は再び生まれ変わると信じて。
厳しく潔く・・・けれどとても自由に満ち溢れていて眩しく思える。
続いてYOSHIIさんは、去年シアトルのインディアン居住区で出遭った
白頭鷲”の言い伝えの話も披露している。
インディアンは白頭鷲を「神に近い鳥」として
崇拝し、天からのメッセージを伝える鳥であるとも捉えているという。
YOSHIIさんの頭上を白頭鷲が回転して飛んでいた事から
『素晴らしい幸運が訪れるに違いない。』と現地の人に言われた
エピソードは、非常にYOSHIIさんらしくて面白い。
新たに出遭う人や鳥?も自分のラッキーに変える力も
才能の内ですね。
『それでは、セカンドアルバムの製作に取り掛かる。』の言葉が
最高に頼もしいです。頑張って下さい。楽しみにお待ちします!