ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

向日葵の首飾り 

11年前、たった一晩だけTHE YELLOW MONKEYに現れたジョアンナさん、
「最後のワンピース」の主人公だ。
1993年8月、吉井和哉が魔の8月と呼んだ26歳の8月、THE YELLOW MONKEYは
rockin'on JAPAN主催のイベント「THREE DOG NIGHT!」に挑んでいた。
日清パワーステーションで行われたそのイベント第一夜は、
8月3日GROOVERSが対バンの「無害の狂犬DAY」
8月10日マルコシアスバンプが対バンの「パトラッシュDAY」
そして8月17日イエローモンキーワンマンの「ドーベルマンDAY」だ。
『THREE DOG NIGHTへようこそ。今日は最終日なんで、皆さん、
ぶち切れて下さい。』と言って始まった「DORASTIC HOLIDAY 」。
気合十分、ノリの良い曲を畳み掛けるように演奏していく。
VERMILION HANDS 」「RED LIGHT 」と『jaguar hard pain』の曲も既に
演奏していたんだね。
「RED LIGHT 」の後、ロビンがおもむろに語り出す。

あんたたち、誰だい?
まあいいや。あたしはさぁ、ジョアンナっていうんだよ。
よーく覚えといてよぅ。

ちょっと前にさぁ、ジャガーって男に会ったんだよ。
いい男でさぁ・・・・。どこまでいったか教えないよぅ。

なんかさー、ジャガーはさぁ・・あたしの事をマリー、マリーって呼ぶんだよ。
あたしはそのマリーって女に似てるのかい?

ほぉぉぉ〜。

そりゃあ、たいした美人じゃあないかぁ。

でもさぁ、なんか聞くところによると純情ぶった女だそうだねぇ。ふっ・・・。
ところがさぁ、ジャガーはそれっきりさあ・・・あたしの前に姿を現わさないんだ。
しょーがないからさぁ、あたしはうちで一人でパズルで遊んでるんだよ。


でもねぇ・・・どこを探してもねえ・・・最後の1ピースが見つからないんだ・・・。

“・・・・・・
 あなたはイヤな奴さ くちびるを返して
 あらしの夜にかけた 魔法が解けない
 あたしのパズルは夜を埋めるのさ・・・
 恋人同士が     口づけしてるよ
 夢かもしれない 
 嘘かもしれない
 どこかに消えた 最後のワンピース
 ・・・
 真実の瞳は 夢中を掻き立てる
 見えない蜘蛛の糸は 私の首を絞める
 ・・・
 向日葵の首飾り
 ・・・
 どこに失くしたの 最後のワンピース”

マリーを求め彷徨うジャガーがたった一晩だけ夜を慰めたジョアンナさん。
ジャガーが自分に恋人マリーの面影を視ていたと知ってもなお、
恋しい人を待ち続けている女性。
私は、このジョアンナにソフィア・ローレンが演じた映画「ひまわり」の
主人公ジョヴァンナの凛とした強さと深い哀しみを感じた。
だから私のハンドルネームは、Jovanna 。
私の誕生花はひまわり、『あなただけを見つめる』。

それにしても、おネエ言葉が実にサマになってますねえ。
ロッカーでここまで表現出来るのは、吉井さんだけじゃないかしらね。
40歳台のマリーさんは、さぞ迫力ある事だろう。
いつかオリンピックイヤーの「メカラウロコ」で年輪を重ねたマリーさんに
逢える事を本当に楽しみにしてたんだけどなあ。