ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

音楽は人を救えるか

音楽は大きな力を持つ。
けれど「音楽は人を救えるか?」と問われれば、
私は、人を救うのはその人自身の力、意思の力だと思う。
ギリギリの状態の時、人は無音の世界にいるのではないだろうか?
何も響かない、受け付けられない。
美しいものや音に反応する心の糸が千切れて、
あるいは歪んで、きちんと張られていない状態なんだろう。
でもその時、ほんの少しでも綺麗だったり懐かしかったり、
その人自身の胎内の共鳴板に響く「言葉」や「メロディー」があったとしたら、
その時『琴線』が再生し始めるのだと思う。
心の糸が瑞々しくしなやかに張られて、その人にとって本当に大切な
『命の音楽』が共鳴し始めるのだと思う。
YOSHIIはコラムの中で
『(自分の音楽で感動できない場合は)自分の力不足だ。いい言葉は、
閉じている美しい心のドアも、楽勝でこじ開けられなければいけない。』と
書いている。
幸い私は、先月かつてない程の暗闇を経験したとあの時は思っていたけれど、
色んな音楽の力の助けも貰って、そして多分火事場の馬鹿力くらいの強引さで
自分自身の意識を変えて、今、YOSHIIの「WHITE ROOM」が
最高に響く。
心の糸が再生出来て本当に良かった。
今現在、辛くてまだ「WHITE ROOM」の音が鳴り出していない人たちも
きっと徐々にYOSHIIの奏でる音楽が沁み始めていると思う。
「WHITE ROOM」がその人たちの心の中でより美しく大きく響き始めた時、
きっと『命の音楽』になれるのじゃないだろうか。

奇麗事とか偽善とか、言いたい人は言えばいい。
自分の価値を決めるのは、他人の言葉じゃない、
自分自身が決めるのだ、と私は思う。