ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

YOSHIIのコラムを読んでこんなに泣いて仕舞ったのは初めてだ。
重度のファザコンで、父が亡くなって何年も経つというのに、
未だに恋しいし、親孝行を尽くせなかった事を悔いている。
だから今回のYOSHIIのコラムに書かれた静岡の親友のお話は、
一層心に沁みた。
『CALIFORNIAN RIDER』で“くも膜下出血で一命を取り留めた”と
歌われた、あの親友さんなのだね。
『ずっとプロのミュージシャンを目指していて、夢が実現されないまま
歳も40代後半になった』
痛みと死への恐怖と闘う彼を支えてくれたのは、若い頃は反発していた
父親だった事、『ロックンロールの神様のプレスリーに逢いに
アメリカのメンフィスに行く』と本当に行って仕舞った事、
帰国してまもなく末期がんだった父を喪った事、
最後の別れにカントリーの神様ジョニー・キャッシュの「エンド・
オブ・ザ・ワールド」を弾き語って聴かせてあげた事、
読んでいて、ただもう涙が溢れて来た。
父親のお葬式で「エンド・オブ・ザ・ワールド」を弾き語りで歌う彼は、
何て素敵なんだろう。
『やっと大人になれたよ』と昔ながらの悪戯っ子の顔でYOSHIIに
笑い掛ける彼を『彼と出会えて本当によかったなと思った。』と
コラムに書いて呉れたYOSHIIも何て愛しいのだろう。

『やっと大人に・・・』
私がそんな風に言えるのは、一体いつの事だろう。
歳ばかり重ねて、中身はいつまで経っても子供のままで。
あの世で父が心配しているかもしれない。
でも一つだけ学んだ事がある。
父に沢山愛情を貰ったから今度は、私が次の命に注いで行くよ。
上手く行く事ばかりじゃないけど、きっといつの日か、
虹も見えると思う。
今バイオリズムも最低で塞ぎ勝ちだったけれど、YOSHII LOVINSONコラムが
視界を晴らしてくれた。ありがとう。