ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

どまんなか

ROCKIN'ON JAPAN最新号が届いた。
『圧巻!ロックンロール・スター吉井和哉、完全復活ツアー』と
題されたページに、
目を閉じて左手をすっと伸ばしたロックスターが映し出されている。
喉元まで滴り落ちる汗、指先まで漲る気、何て美しい画だろうか!
続いて掲載されている黒シャツ・赤ラメパンのポーズも、
金髪を振り乱して咆哮する仕草も、THE YELLOW MONKEY時代を
彷彿させるのだけれど、文中で兵庫慎司さんが述べておられる通り、
このツアーでの吉井和哉は、あの頃の吉井和哉に戻った訳じゃないのだ。
既にもっとずっと先へと進んで行っているのだ。
兵庫さん曰く『この「39108」というアルバムの、
次のアルバムでやるべきライヴをもうやっちゃってるのだ。』という
、そういうライヴを吉井は、演っている。
LEDでKREVAとコラボするという度肝を抜くオープニングから、
ストーンズの替え歌、ビートルズやボウイのカバー、
ソロ曲の大胆アレンジ、そして計5曲もの
THE YELLOW MONKEYナンバー・・・・・
「THANK YOU 吉井和哉」というツアータイトル通りの
スーパーセットリストだ。
『終演後ロビーに出てきたお客さん達は、男も女もみんな頬を上気させ
うれしそうで、うっとりとした顔をしていた』と兵庫さんは述べている。
FM802での吉井の表現によれば『終演後のお客さん達は、ぼーっと
まるでイッちゃった後のような顔で物販の列に並んでいる。』そうだ。
凄く良く判る描写だ(笑)
『悪いこと言わないから観た方が良い。ツ
アーのチケットがもうないなら
COUNTDOWN JAPANで観たほうが良い。
同じ時間帯の別のステージのバンドには
申し訳ないけど。』って、そこまで言って下さる兵庫さんに感激した。
ここまで言って下さるなんて、吉井さん、果報者だ!
『ステージのの上のロックンロール・スターにみんなで熱狂して
興奮して合唱して歓喜する』、そういう『ロックンロール・ショー』を
吉井は今創り上げようとしている。
まだ完成されてはいない。でも一歩ずつその理想形へ近づいている。
そのLIVEの場に参加出来るという事がこの上なく嬉しいのだ。
金や欲望や愛や希望が強烈に渦巻く巨大なカオスのどまんなかに
81ページの吉井和哉がすっと降り立ったようなそんな印象がした。