ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

菊地英昭・吉井和哉

ギタリスト菊地英昭の素晴らしさを堪能した金沢の夜、
全国から集ったエマファンの皆さんの輪に混ざらせて貰った
私は、『エマ良いな〜!エマ良いな〜!』と連呼していた。
華やかでセクシーでアグレッシヴで、その癖ちょっとした時に、
ほわんとした可愛らしさを見せてくれるエマって人は、
ただただ凄い!と素直にそう思った。
こんなにも魅了し尽くされるLIVEに参加出来るエマのファンは、
幸せだと、その事を強く感じた。
エマさんなら信じられる。安心して好きでいられる。
菊地英昭っていう人には、身の内奥に深い青色した大河があって
その水面は、周囲の何物にも左右されず滔々と流れているかのような、
芯をしっかり持った懐の大きさというものを感じるのだ。
吉川晃司ツアーへの参加でエマは、
一昨年から今年初めまでのYOSHII LOVINSON吉井和哉ツアーで見せた
吉井のサポートに徹しようと自らを律していたかのような躊躇いを
拭い去っていた。
ストイックで大人な男の渋さも、あれはあれで良かったけれども、
でも金沢のエマを見てしまうと、
あんな渋さはまだ今のエマには、勿体ない。
思いっきり自由にギタリスト菊地英昭を全開に出来る場が得られて、
本当に良かった。
吉井和哉と離れるという選択は、エマにとっても大きな決断だったろうと
思うけれど、大成功だよね。良かった。
この先吉川さん以外のヴォーカリストとの競演もあるかも知れない。
どういう化学反応が起こるか凄く楽しみに思っている。

エマさんについては、心から安心して活躍を見て行けると
信じていられるのに、どうしていつも吉井和哉は、
こんなにも心揺らせて下さるんだろうか。
まあ、こっちが勝手にやきもきしているだけだけれど(笑)
24日更新のモバイル公式で『次のシングルは更に爽やかですが、
吉井和哉の正体は みなさんが1番知ってるよね?待ってて下さい。』
とあったけれど、
残念ながら私には、吉井和哉の正体など見抜けない。
こんなにも得体のしれない人はいないと思っている。
思わせぶりで構って貰いたがりの天の邪鬼さんは、
きっともうこの先もずっと変わらないだろうなあ。
ただ「WINNER」は映画主題曲として作った事情から、
出来るだけ多くの人に聴いて貰えるよう
判りやすい歌詞でさわやかな曲調という意図は判るにしても、
何故次のシングルが『更に爽やか』なのだろう?
爽やかな曲を歌って良い人達は、吉井和哉でなくとも
他に沢山いるだろうに。
吉井和哉にしか表現できない歌詞や曲調があるだろうに。
どんなに穏やかな言葉でも吉井和哉独特の、
裏側の不穏な匂いや危うさ、いかがわしさが
にじみ出てくるようなそんな歌詞を駆使して、
爽やかなどとは程遠い濃厚な歌を歌って欲しい。
そういう歌を聴きたい。
吉井和哉自身、得意分野は重々承知している筈だ。
あまりに遠い新境地ばかりを目指すのではなく、
持ち味を生かしてファンの求める方向と
上手く折り合いをつけていって欲しいと思う。