ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

ROCKIN'ON JAPAN 8月号

ROCKIN'ON JAPAN 8月号が届いた。
吉井和哉 L.A.に国際電話インタヴュー」だ。
有賀幹夫さんが撮ったスタジオでの吉井和哉
掲載されている。
腕を組み椅子に凭れて目を閉じた表情、
傍らに犬が寝そべるソファーでギターを爪弾く表情、
物思いに耽る表情・・・確かに10年前の“美麗”じゃない。
けれど、有賀さんが、
『もう、ちょっと首を斜めにしたり、なんか昔ふうな表情とか、
そういうことをする必要がない』と吉井に語ったという事が
凄く実感出来た。
THE YELLOW MONKEY時代、「日本を代表するロックバンドの
自分はそのフロントマンなのだ。」とか
「ロックスターとはこうあるべし。」みたいなある種の鎧を
装着するのが習性に為っていたであろう吉井が、
ソロ活動を始めて何年も経ってでさえ、自分の立ち位置、
見せ方というものに四苦八苦していたのじゃなかろうかと感じるのだけれど、
それが、今、「Hummingbird in Forest of Space」という名のアルバムを
完成させることで、もう何も飾る必要がなくなった・・・
自然体を曝け出す事が出来るように為ったのだろうと感じた。

山崎洋一郎氏に『過去のファンも、新しいファンも、
誰もガッカリしないアルバムができました!』と宣言しているけれど、
私が一番嬉しかったのは、その自信漲る発言よりも、
『(新アルバムが)気持ちコンセプト。「at the BLACK HOLE」の
意味も出てくるし、“ああ、ここにくるための3枚だったな”』と
述べている部分だ。
『ミュージシャンとしての地位』という言葉の意味を私は、
きっと正確には理解出来ていないだろうけれど、
売れる・売れないよりも、ミュージシャンとしての吉井和哉
自分の力量全て出し尽くして現時点で最高の作品を作り上げたという
自負の表れなのじゃないかと思って、その事がとても
誇らしく嬉しく感じた。

『吉井節満載、全開』だそうな次シングル「シュレッダー」発売まで
あと一か月、次号JAPANでは表紙巻頭だそうだし、
(流石、編集長自ら「ほとんど吉井和哉のオフィシャル媒体と
化しつつある」と仰るだけの事はある♪)
一ヶ月半でいよいよ「Hummingbird in Forest of Space」が全貌を現す!
多分間違いなく私は吉井和哉の現在進行形のファンであり続けるだろう。
巻末のDISC Reviewのコーナーで「Shine and Eternity」を
評した小田島久恵さんが「アダルトな重力」と題して“大人の特権かしら”と
書いていらしたのに、大いに頷いた。