ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

Cut2008年8月号

Cut (カット) 2008年 08月号 [雑誌]

Cut (カット) 2008年 08月号 [雑誌]

特集:ベールを脱いだ男たちとして
「ベン・バーンズ/大野智/吉井和哉/小栗旬」この4人の中に
取り上げて貰えたこと、吉井和哉へのインタヴューを
渋谷陽一社長自ら行って貰えたことは、非常にありがたいと思う。
けれど、長期オフ中を引っ張り出された所為か
髪型をソフトモヒカンに整え、衣装も大変爽やかに若向きで
宜しいとは思うのだけれども、非常に残念な事に
目に力が感じられないわ。まあね、こういう時期だもの、
仕様がないのかしら。折角綺麗なフォトなのに勿体ない。
インタヴュー内容は、特に目新しい事は無いよね、
これはまあ想像はしてたんだけれども。
「何故YOSHII LOVINSONでソロを始めたのか。」について
『ひとりの人間として世に出て行くことの自信がまだなかった。』
という事は、これまでも言っていた事だけれど、
吉井和哉が自分を評して『ちょっと歌舞伎が入ったような、
着物が似合うような人たち・・・ああいう系統でずっと括られていた』と
話すや否や、渋谷社長に「そうでもないけどね。」と
斬られていたのが面白かった。
そして
吉井和哉は一生完成しない。だって架空のキャラじゃないんだから。」
と断言されて、『ふーん』と答える吉井和哉がまるで
校長先生の前で神妙にしている中坊みたいで微笑ましかった。
吉井和哉という名前になってベールを脱いだ訳ですよ、吉井和哉は。」
とかなり強引に話を進める渋谷社長に、『はい、脱いだ。うん』と
脱がされていく吉井和哉が可愛い(笑)
私自身は、全て脱いじゃうよりも薄物を纏って「見えそうで見えない」
煩悶の蜜を残して置いて下さる方が好みだけれども。
『今は、音楽をちゃんとやらないと罰が当たる気持ちではいます。』
この言葉が聞けて良かった。
何度でも生まれ変わって、新たなスタートラインに立つ吉井和哉
音楽に寄せる情熱と真摯な眼差しを信じています。
私は、「YOSHII LOVINSON」の音楽をこよなく愛するけれど、
お酒も飲まず携帯に女の人のアドレスが入って無かったそうな
ストイックさが今は影を潜めていようとも、今
『ようやく穏やかな感じ』で音楽に向き合えているという
状態だという事が嬉しい。
『最近思うのは、やっぱり自分が作ってきた曲に関して言うと、
ずーっとトータルで1曲でしかない。それがしかもまだBメロぐらいまで
しかないっていうこと』
この発言は、吉井和哉が今までの道のりを全て自分で引き受けて、
そして更に未来を目指す、その責任と覚悟の大きさを感じて
グッと来た。頼もしい!