ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

“I just believe in me”

昨夜放送されたJ-WAVE
J-WAVE 20TH ANNIVERSARY SPECIAL DREAM POWER 2008」を聴いた。
『・・・初めて出させて頂いたのは、第一回目の埼玉スーパーアリーナで、
ちょうどその時に、僕はあのぅ、
イエローモンキーっていうバンドを活動休止している時で、
ビートルズに、みたいな、バンドに憧れて、イエローモンキー始めて、
で、活動休止になって、やっぱりバンドっていうのは、
凄く、長く続けるのは難しくて。
で、僕はそのぅ、バンド休止してる時にこのライヴに出させて頂いて、
で「GOD」って曲を歌ったんですけども、
まぁ、その中でジョンは、もうビートルズも信じないみたいな、
そういう歌を歌っていて、何か凄く、まあ恐れ多いんですけども、
まぁ感銘を受けまして、
ほんとにリアルな自分の存在というか、そういうのを何か、
この歌を通じて、まぁ自分もちょと、考えて。・・・』
吉井和哉は、そう穏やかな声でコメントして、「GOD」が流れ始めた。
2001年第一回のジョン・レノン・スーパーライブで歌われた
「GOD」とは、随分印象が違って聴こえた。
あの時は、THE YELLOW MONKEY休止後初めて、東京ドームでの
ステージからほぼ9か月振りに吉井和哉がステージに立つということで、
インターネット中継の画面を固唾を呑んで見守っていたという状況も
加わっての事だろうけれど、吉井和哉の歌う「GOD」からは、
ヒリヒリするような張りつめたモノを感じていた。
“I don't believe in beatles
 I just believe in me
 Yoko and me
 And that's reality
 The dream is over”

切々と「ビートルズを信じない」「夢は終わった」と歌いあげる
吉井和哉は、迫力に満ちて、私は、吉井和哉がこの歌を選んだという事にも
衝撃を受けていた。
今回2008年の「GOD」は、音源をラジオで聴いただけだから
まだ全体像を掴めてはいないのだけれど、
この7年間のうちに、数々の事を乗り越えて来たのだろうと思わせられる
静かな強さに溢れていた。
『己の根源的な苦痛』に向き合い、受け止め、そして
『But now i'm reborn』再生しようとする強い意志と希望の力だ。
THE YELLOW MONKEYにきっぱりと終止符を打ち、
事務所から独立し、新事務所を立ち上げ、
プライベートの面でも大きな決断を下し、新たな道を進み始め・・・。
ジョンが“But now i'm john”と歌ったように、
今、正しく、「ここに吉井和哉あり」という堂々たる宣言であると同時に、
この吉井和哉には、ジョン・レノンの魂が宿っているようにも思えた。
『ロックンロールやってる人は、結構ね、だらしない人が多いし、
僕もその1人なんですけど(笑)』とか言っちゃう、
愛され人は、これからも毎年ジョン・レノン・スーパーライブへの
出演を希望されてるそうなので、
今後吉井和哉がどんな選曲をし、どう歌っていくのか
とても楽しみだ。
来年放送予定のBS朝日の映像が待ち遠しい。