ROMANTIST TASTE

この羽よりも軽いもの?

STILL ALIVE YOSHII LOVINSON TOUR 2005 AT THE WHITE ROOM [DVD]

STILL ALIVE YOSHII LOVINSON TOUR 2005 AT THE WHITE ROOM [DVD]

フジTV721の放送とPVは既に見ていたから、
今日はまずDISC2の「TOUR DOCUMENTARY」を見た。
「スティルアライヴ」という曲がバンドの曲になって行くまでの様子、
ツアーが始まる前にまず、吉井がエマさんとバーニーさんに
「スティルアライヴ」のギターの音を伝えている様子が映し出された時点で、
このドキュメントに期待していた甲斐があったと確信した。
吉井と根岸さん、あっくん、バーニーさんそしてエマさん、
まだみんな初々しく緊張まじりに音を合わせていく。
それが次第に、ドラムとベースと二人のギターがしっくり響き始めて
吉井の歌がそれらの音に乗せられて一つの曲が形に為っていく。
挿入されている吉井のインタヴューで
『もともと一人でギターを弾いていた「スティルアライヴ」を
バーニーさんとエマに振り分けるのは大変だった』とか
THE YELLOW MONKEYの時は、皆がそれぞれ音を作っていたけれど
ソロになって自分が(例えばベースならベースの)音を指示するという
事の重さを判った』というような事を言っていたのが印象的だった。
例えば根岸さんならもっと上手く綺麗に音を纏められるだろうところを
でもそれをすると「YOSHII LOVINSON」では無くなるだろう?みたいな。
新潟初日を迎える前日、新潟フェイズのステージのマイクの前に立った
吉井の表情がさっと変わった場面が一番心に残っている。
ロッキンオンの兵庫慎司さんのインタヴューに答えていたように、
あの時吉井は自分が還るべき場所を自覚したのだろう。
吉井にとって『バンドとしての生命体と想える存在は今でも
THE YELLOW MONKEYだけなのだ』と彼は言う。
この「YOSHII LOVINSON TOUR 2005 AT the WHITE ROOM」を共にした
メンバー達は、もっと互いが自立した運命共同体のような存在なのだそうだ。
『それぞれ別の時間を過ごして来たメンバーが、曲で、ある瞬間で放出或いは
放電する瞬間があるだろう』
このニュアンスが非常に吉井らしい。
彼にとっては、THE YELLOW MONKEYが「生涯一バンド」なのだろう。
けれど、吉井とこのメンバー達は、吉井の想像以上の大きな力を
放電していたのではなかろうか。
仙台、名古屋、それぞれの会場風景、そして最後の地東京でのLIVEを
前にしての吉井は、ツアーでの確かな手ごたえが自信となって
より逞しさと艶やかさを増していた。
「TOUR DOCUMENTARY」の最後に収められたZepp東京での「スティルアライヴ」は、
吉井自身とメンバーとそして吉井和哉を待ち続けたファンと
ツアーに参加した全てのファンの心を吸い込んで、深く澄んだ大きな力を
持った曲に成長していた。

YOSHII LOVINSON TOUR 2005 AT the WHITE ROOM」に参加出来た事を
幸福に思います。
このDISC2を製作してくれたスタッフの方々に感謝します。